2017年5月18日木曜日

童話「沢山いる神様」

日本の国には、「やおよろず」の神様がおわします。
「やおよろず」というのは、800まんという意味です。
それこそ、どこにでも何にでも、神様がいらっしゃるということになります。
むかしの人は、自分よりすぐれているものは、何でも神様としてうやまいました。
もちろん、自分の中にも神様がいます。
神様がいるから、ほかの神様を感じたり見ることができるということになるのです。
神様なのですから、決してそまつにすることはありません。
何にでもいる神様をそまつにすることをいましめるために、大事にしないとバチがあたると
いうようになりました。
山であっても岩であっても木であっても、そこに神様を感じ取ることができるのは、自分の
中にいる神様なのですが、とくにすぐれた力をもっている神様は神社にまつってみんなが拝
むようになりました。
最初の内は、おまつりした神様の力に少しでも近づけるように努力しますと、お約束するた
めにおまいりして、手を合わせておがんでいたのです。
お約束したことができるようになると、神社に行って「お約束したことができるようになり
ました。」とほうこくしていました。
神様たちはひじょうに力が強かったので、真剣にお参りする人たちの手助けを、かげのほう
からしてくれました。
いつのころからか、神様の手助けだけをあてにして、「おさいせん」をあげることでご利益
をいただこうとする人たちが増えていきました。

でも、自分の中の神様が、そういうなまけ心をしっかり見ているのです。
「おさいせん」は、自分のなまけ心をきれいにしてもらうためのお代金なのですから、そこ
から先は自分ががんばらないと、どんな願い事も叶いません。
がんばってあきらめないで励んでいれば、たいていの願い事は叶います。
どんな人の中にも、どんな物の中にも神様がいるのだと感じて大切にせっするようにしてい
ると、自分の中の神様も大きく豊かに育ちます。

誰からも好かれるようになるのです。

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