2017年5月6日土曜日

フェアトレード

フェアトレードFair Trade : 公平貿易)というのは、発展途上国で作られた作物や製品を適正な価格で継続的に取引することによって、生産者の持続的な生活向上を支える仕組みだということになっている。良い取り組みであるとは思う。
従来通りの一方的な国際協力・資金援助というやり方は、援助する側の都合によって左右され、継続性に欠けるという問題点があった。
それに対し、フェアトレードは、我々消費者が自分の気に入った商品を購入するときにできる、ささやかながら身近な国際協力のかたちということになる。
フェアトレードはヨーロッパを中心に1960年代から広まり、世界へと広がる運動になったのだというが、現在では数千もの「第三世界」ショップが世界中に開かれている。
第一次産品しか生産できない後進国の産物を、経済力にまかせて買い叩くということでは、特産物だとは言っても殆どが農産物に頼るしかない国が、いつまでたっても貧しさから抜け出せないということを考えれば、フェアな取り組み方であり人道的だと思う。
善意から出ている愛ある行動だと思うけれど、殆どの国が被植民地として搾取されていた国々であることを思えば、支配舎だった側が今更ながら綺麗ごとを言っているように聞こえなくもない。やらないよりはやった方がいいとは思うけれど・・・
その一方では、過激な価格競争で鎬を削っている現実がある。
公平な競争で価格を安くする努力は大切だと思うが、限度を越えればデフレということにもなりかねない。
適正な利益というのは、経済活動に必要なのだと思うが、国際間のかけひきをどう乗り越えていくか。
綺麗ごとだけをいっていられない難しい問題である。


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