2017年5月30日火曜日

童話「猿の尻笑い」

お山のサルが、他の猿のお尻が赤いと言って、ばかにして笑いました。
周りにいたおさるさんたちも、それにつられて、お互いのお尻を指さして、赤い赤い
といって笑いころげました。
自分のお尻だって赤いのだけれど、自分のお尻は見られないので、自分だって同じな
のだと気が付かないのです。
このことから、「猿の尻笑い」ということばができました。
「自分のことを棚にあげて」という言い方をすることもあります。

同じようなものに、「目くそ鼻くそを笑う」とか「50歩100歩」というのがあります。
これは、たいして違いがないのにという意味になります。
「人の振り見て我が振り直せ」ということであります。
人に文句ばかりいっているうちは、自分のことがわからないのです。
自分のことを自分がわかるというのは、とても難しいことですが、立派な大人になる
ためには、大事なことです。

気を付けてみていると、日本語には、同じことを言うのにもいろいろな表現があります。

言葉を覚えていくには、似ているものを集めて勉強するとおもしろいのです。

0 件のコメント:

コメントを投稿